けんみん文化祭ひろしま’11文芸祭合同大会
トップページ 事業概要 けんみん文化祭ひろしま'11 文芸祭 入賞・入選作品発表 【川柳】番野多賀子 選

【川柳】自由吟 番野多賀子 選


※コンピューター環境で表示するため横書き表記としています。ご了承ください。

【特選】

作品 地域 お名前
大花火生者は死者を忘れない 広島市 沖野おさむ
【評】大花火は魂まつりの行事として現今に致っており生身魂の習俗や祭法は今も受け継がれ行われている。
生き抜いてわたしに出来たのは我慢 安芸郡坂町 西谷須恵子
【評】生き抜く事の末が我慢に至るのであれば、大らかな心を常に持つことを忘れてはなるまい。
少年に水平線の海がある 三原市 久保 青花
【評】少年の視野に、水平線は未来であり希望であろう。きっと輝いて見えたに違いない。
八角形の角がとれたら逢いにゆく 東広島市 増田マスヱ
【評】八角形の角をとって元の丸に戻ったらきっと逢いに行くと言う。幸せを離さないように。
人一人許して海鳴り遠く聞く 呉市 荒新 悠子
【評】海鳴りはやがて心よい調べとなって、心を癒してくれるだろう。静かな佇まいが見えるようだ。

【入選】

作品 地域 お名前
心の灯うれしい日にはポッとつく 山県郡北広島町 中野もとえ
夢と欲同じ根っこを持つらしい 呉市 上田きくみ
母の歳越えて母の字噛み締める 尾道市 村上 和子
呆けぬよう転がしてます好奇心 竹原市 若年 幸子
ふわふわの姑が大好き風の舟 江田島市 住田 照水
野良着から土の話がこぼれ落ち 東広島市 渡辺 典子
悲しみが時間をかけて満ちてくる 広島市 奥谷美智子
魔女の日もマドンナの日も僕の妻 江田島市 問可 圧子
あしたへのばねにしている涙です 呉市 天野 弘士
蜘蛛の秕をひっかける入院は明日 呉市 村田 骼q
オペを待つ家族に麻酔処置はない 江田島市 久保田 進
思い出は学舎よりもバイト先 広島市 淡路 獏眠
青い実がひとり育った顔をする 広島市 篠崎こまよ
キラキラとはしゃぐ子どもと水の音 県立大竹高等学校三年 吉野明日香
流星群きみとみたのを忘れない 尾道高等学校一年 大先 巧夢
夏休み宿題だけが残っている 尾道高等学校二年 平本 龍一
ひまわりは太陽みつめて幸せそう 尾道高等学校二年 田丸谷倖佑
燃え尽きるまでには時が少しある 広島市 竹明なおみ
無理やりに背中押されて老いてゆく 広島市 山地 孝子
来年の休みは必ず海に行く 尾道高等学校二年 細谷  巧