私はチョーク

坂町立小屋浦小学校六年  西谷 仁那

私はチョーク
白いチョーク
箱の中で 一番 背が高い
その理由で私が使われた
私を使った先生は、乱暴に、
私をくるくる回したり
私を黒板でコンコンつついたり
そのくり返しをしていると
パリン
私はゆかにたたきつけられて
体が半分になってしまった
だけどその先生は、私をさっさと
ちりとりではいてゴミ箱に
捨ててしまった

光が差しこんだ
手がのびてきた

気がついたら
手につかまれて
黒板で利用されていた
みんなの役に立った
私は最後のさいごまで
使われた
粉になったけど
心があたたかくなった

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