けんみん文化祭ひろしま’13文芸祭
トップページ けんみん文化祭ひろしま’13文芸祭 文芸祭 入賞・入選作品発表 【川柳】小島蘭幸 選

【川柳】自由吟 小島蘭幸 選


※コンピューター環境で表示するため横書き表記としています。ご了承ください。

【特選】

作品 地域 お名前
忘れてはならぬが遠くなる記憶 広島市 福田 淳子
【評】絶対に忘れてはならない事も、齢を重ねるごとに記憶は薄れていくものだ。この句は事実を淡々と詠んで深い。
天才を追えば汗しか出てこない 江田島市 久保田 進
【評】この句から、イチローの顔がすぐ浮かんできた。あの打撃、あの肉体は、正に日々の努力、汗の賜である。
遺影額天寿の母と若い父 広島市 大林 載孝
【評】若い父の遺影の隣で微笑む母の遺影。天寿から、ひとりの女性の生き様が、しみじみと伝わってくるではないか。
子離れが出来てわたしの空が見え 三次市 錦 武志
【評】家族を思い、子供を思い、一生懸命頑張ってきたお母さんを想像して嬉しくなった。美しい空だ。
難聴の母とお笑いコンビです 広島市 西永 美智枝
【評】難聴になっても明るくポジティブに生きるお母さん。それを支える家族の絆が微笑ましくて美しいではないか。

【入選】

作品 地域 お名前
義理でくる見舞いは一人では来ない 広島市 浅原多喜子
プロポーズ僕に孔雀の羽がない 広島市 浅原志ん洋
世渡りの術を掴んでから無風 三原市 鴨田 昭紀
貴方とのこと灰になったら話します 庄原市 林  武志
メル友が社会の窓となるくらし 広島市 河浦 邦子
ふるさとを語ると人はみな多弁 広島市 篠崎こまよ
大団円ゆっくり回る花時計 竹原市 河崎 厚子
熟成の人間味からを学ぶ 尾道市 小川 道子
青信号渡ってからの茨道 尾道市 吉兼 幸舟
忘れてはいないが返せないご恩 呉市 室 伊和江
御破算で余生三十年と出る 東広島市 大木 雅彦
梅雨あける心の靄を置きざりに 福山市 北村 善昭
加齢ですかな僕のマリ弾まない 呉市 玉理由貴美
青空の映りこむまで墓洗う 尾道市 大本 和子
待ち時間みんな無口でスマホ族 広島市 畑垣代美子
あのひとの横顔が佳し梅雨明ける 安芸郡府中町 田 省三
決断をした子へ鎌を研いでおき 広島市 河野鬼灯子
甲子園汗と涙が入れかわる 県立大竹高等学校三年 岩満 倫幸
しんとした放課後の部屋涙出る 県立大竹高等学校三年 植田 彩加
どんな日も太陽を追うひまわりよ 県立尾道北高等学校一年 巳口 拓夢