夏をまつぼく
坂町立小屋浦小学校四年 西村 直途
ぼくは まわる
人に風をおくるせんぷうき
部屋中に 風をおくる
夏は
強い風をふかせる
子どもがぼくの前で声を出す
うちゅう人のまねをする
ぼくは
その声を聞いてわらう
毎年 夏は
楽しい
それでも
ひどい人もいる
ぼくの風のむきをかえるとき
ぼくの首を
ガチャ ガチャ
ひねる
ぼくは
いたい
ものすごくいたい
泣きたくなる
でもがまんする
せんぷうきだから
人に 風をおくるのが
役目だから
その役をはたすために
がんばる
いつまでも
でも
夏がおわると
そうこの中
秋になると
ぼくの役目はおわる
そして
らい年の夏を待つ
ぼく
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