ひろしま文化振興財団
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令和7年度ひろしま文化功労者表彰・受賞者詳細


【個人の部】

宮本 住逸みやもと すみいつ 氏(地域文化)(福山市)

宮本 住逸  福山市在住、スタンフォード大学客員教授・医学部脳科学研究所研究員・福山市文化財保護審議会委員・福山市文化財協会会長、70歳。福山市内海町出身で田島に由来する古式捕鯨に用いられた網舟「双海船(そうがいぶね)」や鯨網の復元に取り組む。
 大学院入学以降日本の古式捕鯨について研究を続け、2010年モロッコでの国際捕鯨委員会で発表。これをきっかけに、スタンフォード大学客員教授に招かれ、同大での研究を進める過程で鯨の血管などががんの転移と深い関わりがあることを明らかにし、免疫学博士号を取得。世界的な活躍と同時に、内海町誌の執筆や福山市古文書調査記録の監修に携わるほか、福山市主催の古文書解読講座や地元小・中学校教員や漁協組合員への講演・ワークショップの講師を務めるなど、地域文化の指導普及にも尽力している。

〈受賞コメント〉
この度は、ひろしま文化功労者表彰という、栄えあるご評価をいただき感謝に耐えません。
地域にあっては、同好の皆さんと共に、約400年に渡り九州古式捕鯨に関わった捕鯨文化を調べるため、西日本各地を訪ね歩いて、50年余りになります。
今後も各方面の方々のご理解をいただきながら、地域の歴史解明を継続します。

【団体の部】

特定非営利活動法人 茶の湯歳時記同好会とくていひえいりかつどうほうじん ちゃのゆさいじきどうこうかい(生活文化)(尾道市)

特定非営利活動法人 茶の湯歳時記同好会  会員 1,200 名 12 流派から構成。1972 年創立、2022年の特定非営利活動法人の認証を経て、50年余りにわたり尾道市を中心に国内外で茶道の発展のため流派を超えて積極的な活動を続ける。
 尾道市浄土寺などの文化財を利用した茶会を多数開催し、2013年からは機関誌「茶の湯歳時記同好会新聞」の発行、2022年からは備後地域の文化・文化人を顕彰する茶会シリーズ「茶乃湯〜西国街道をゆく」を企画するほか、地域や高等学校での講演会や小学校の茶道クラブへの指導など、地域の茶道文化の振興に尽力している。
 加えて、尾道市の国際交流ボランティア団体による茶会への指導や欧米アジア各地での茶会の実施など、国際交流にも努めている。

〈受賞コメント〉
山呼万歳の聲を聞く頃、50数年間の(特非)茶の湯歳時記同好会の歩みに脚下照顧下さり文化功労者賞の受賞は1,200名(12流派)の会員の励みとなり、茶の湯は衣食住を継承する文化であり大切に伝承して参ります。