けんみん文化祭ひろしま'18文芸祭
トップページ けんみん文化祭ひろしま'18文芸祭 文芸祭 入賞・入選作品発表 【川柳】弘兼 秀子 選

【川柳】自由吟 弘兼 秀子 選


※コンピューター環境で表示するため横書き表記としています。ご了承ください。

【特選】

作品 地域 お名前
道徳と言う遮断機が要る時世 広島市 俵  逸子
【評】人の心の乱れからさまざまな事件が起こっている。「道徳」を「遮断機」としたところが的確で効いている。
石投げて風のドラマを描きなおす 東広島市 高橋 鬼焼
【評】穏やかで、大過なく生きて来た人生に物足らなくなったのか。石を投げて刺激を求めている。映像が浮かぶ。
平和へと小さな愛が連鎖する 広島市 楠山東石子
【評】平和を願う人々の心。一人一人は小さくても、やがて大きな力となって、平和な世界が築けることだろう。
平成へひとつの章を書き終える 呉市 荒新 悠子
【評】平成が終わろうとしている今を、自分史においての区切りとした。平成は作者にとってどんな章であったのか。
義理でない見舞軍手と長靴と 竹原市 田中 敬子
【評】被災地で活躍するボランティアの方々には頭が下がる。「軍手」「長靴」が頼もしい。尊い汗が光る。

【入選】

作品 地域 お名前
父の寡黙と母の笑顔が住む昭和 三原市 笹重 耕三
尾があればこの嬉しさを振りまくる 呉市 芳野 幸忠
病窓に夢のかけらが落ちている 広島市 大杉 卓雄
茶柱に泣いた夫の転院日 江田島市 住田 照水
前向きに生きる傘寿の旅支度 広島市 吉川 徳子
洗い立ての空が答えをくれました 広島市 高東八千代
大縄に入り切れないわだかまり 広島市 大形 裕子
嫁にきて我が町となる五十年 広島市 岡田 郁枝
風向きを読めぬ不器用風の中 福山市 村田 幸夫
トンネルを抜けて私も生まれたて 福山市 田辺与志魚
明日は明日きっと何かが動きだす 広島市 福田 淳子
太陽に命中せよと水を打つ 庄原市 新宅 涼枝
別々の時間でひとつ屋根の下 尾道市 半田 知弘
たくさんの蕾を胸にかくし持つ 広島市 熊谷  純
集落を捨て去る話藁を焼く 尾道市 砂田 千春子
塩味を少しきかせた言葉きく 尾道市 木梨 瑞穂
ひと筋を通す女の帯の位置 東広島市 渡辺 典子
望郷の耳朶に棲んでる祭り笛 尾道市 前中 吾一
イライラを常に地ならしする日記 広島市 河浦 邦子
一期一会心豊かに日を重ね 東広島市 兼山美代子